妙に変だなァ、生理用ナプキンのCM〜あの日見たCMの意味を僕達はまだ知らない。その２〜

今回は過去、現在の生理用ナプキンのCMに出演してきたタレントを振り返って、その傾向を分析する。

まず、80年代中頃までは前回アップした草原で泣いている女の子のように子役や知名度の低い女優を使って無名性を打ち出しているCMが多かったように思う。

それが80年代後半〜90年代初頭のいわゆる“バブル期”になると、仕事もプライベートも楽しんでる“デキる女”風のタレントーー中村あずさや林葉直子のようなーーを起用。

この辺は「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」の「俺たちの敵はここにいた！コカ・コーラCM特集」でコンバットRECさんが指摘したのと同じ調子こいてる感がびしびし伝わってくる。

そして、90年代後半になって「こりゃ不況長いわ、楽しんでる場合じゃない」と見るや、前回の「P＆G ウィスパー」に出てたシンガーの日置明子氏やこのバレリーナーの床嶋佳子氏のように、タレント以外の文化人に独白させるように。

と思ったら、これ91年のCMじゃん！どうやら独白CMはP＆G「ウィスパー」のお家芸のようだ。ぼくの分析はハズレだったようだが、せっかくここまで書いたり貼ったりしたんだし残しておく。

で、今はどうなっているかと主要ナプキンメーカーのCM出演者を調べてみた。

ユニ・チャーム「センターイン」　ローラ

花王「ロリエ超吸収ガード」　竹下玲奈

花王「ロリエしあわせ素肌F」　前田敦子

P＆G「ウィスパーぴゅあはだ」　指原莉乃

※2014年現在のものが見つからなかった。つーか、締めの「ゼロゼーロ」ってセリフのイントネーション、明らかに青空球児好児師匠の「ゲロゲーロ」じゃん。

大王製紙「エリエールエリスウルトラガード極限」　岸本セシル

大王製紙「エリエールエリス MEGAMI」　有村架純

とまあ、こんなラインナップである。あっちゃん、さしこがライバルメーカーと契約しているのを見ると、AKB48の勢いが未だ衰えていないのを実感させられる。

基本は女性タレント。生理用品のCMなんだから当たり前じゃん！と思われるかもしれないが、どっこい、過去のCMを調べて見るとけっこう男性タレントも出ているのである。

そして、男性タレントを起用したナプキンCMの問題作といればコレ。

若かりし頃の鶴瓶師匠！しかも「生理」役。

これまで挙げたCMすべて、男性タレントの役柄はあくまでも生理に悩む女性のサポーター、傍観者だった。

それがまあ、鶴瓶師匠が扮したのは生理そのものズバリ。夜中にこんな月光仮面が侵入してきたら、オレだって電話かけちゃうよ！警察に。

ひとつ言えることは、これほどの汚れ役を演じた役者は世界を探してもいないだろうということだ。

ちなみに、鶴瓶師匠、ナプキンのCM契約は一本では終わらず、別バージョンも存在する。