エピソード46 君の名は希望

遠い昔、はるか彼方の銀河系で…。

 

 

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秋田県由利本庄市に生まれた少女は歩けるようになった2〜3歳の頃から踊ることが好きだった。小学3年には地元のダンススクールでジャズダンスを習い始める。
小学5年には学校のクラスでいじめにあい、ひとり放課後の図書館で『ハリーポッター』やダレン・シャンデモナータ』といったファンタジー小説の世界に逃げ込むように没頭する。
中学では初めてできた親友から『少年ジャンプ』をすすめられ、『銀魂』『NARUTO』『ONE PIECE』などのマンガにハマる。その頃から二次元ヲタの道をまっしぐら、ながらもスポットライトを浴びてダンスを踊る快感も代え難いものだった。
中学3年生の時の文集には「非日常を送りたい」と書いた。

 

地元の高校に進学すると、クラスに馴染めず「学校から逃げたい」と思うようになる。中学では吹奏楽部に入っていたが、高校に入ってからは毎日家でぼーっとした日々を送っていた。

 

 

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アカデミー(士官学校)への留学を希望するものの、叔父さんと叔母さんから反対され、ルークはひとり丘の上で落ちる二つの夕日を眺め、思う。

(オレの人生はずっとこのままなんだろうか…)

 

 

そんなある日、父から新たに結成されるアイドルグループのオーディションを受けてみることをすすめられる。昔から芸事にいい印象を持っていなかった父なのに、同じダンススクールの生徒が「赤毛のアン」のミュージカルのオーディションに合格した新聞記事を見せてまで娘にアイドルグループのオーディションをすすめてきた。
父のプッシュと「夏休み中だし、もし合格したら毎日ダンスができて面白そうだからいいかな」という軽い気持ちから書類審査に応募。

 

提出した写真は高校入学式の日に家の前で撮ったものだったにも関わらず書類審査を通過し、仙台での2次審査、東京での3次、4次審査にも合格。オーディション期間中なのに自分で切った前髪がギザギザであるにも関わらず、あれよあれよいう間に8月21日SME乃木坂ビルで行われた最終審査に進んだ。

 

最終審査の自己PRでは「加藤夏希さん、渡部秀さんに続く、地元出身の3番目の有名人になりたいです!」とアピールし、歌唱審査ではピコの「桜音」を歌った。


応募総数38934人のオーディションの最終結果は、合格。暫定選抜メンバー16名の中にも選ばれる。
そして、翌年2月22日発売の乃木坂46デビューシングル「ぐるぐるカーテン」。ミュージックビデオの真ん中に立っていたのは、「非日常を送りたい」「学校から逃げたい」と願っていた少女、生駒里奈だった。

 

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