やんちゃジジイ向け雑誌「MADURO」の第3号を読んだ!
ごきげんよう、ボニーです。
ライターとして大して売れてないぼくですが、年末進行でそれなりにバタバタしております。そんな中で一銭にもならない「MADURO」のレビューを書くのはリストカット以外の何ものでもないのですが(蛍光ペンでマーキングしているので古本屋にも売れないし)、一度決めたからにはやります。
雲上級のやんジーギャグがあまりにも弾けまくったせいか、フェミ二ズム団体から抗議文まで送られるハメになったMADURO創刊号。
呆れたセクハラ奨励広告に抗議文を出しました! 牟田和恵 | WAN:Women's Action Network
これに反省したのか、前号では創刊号のようにワインボトルを亀甲縛りするといったセクハラなんだかアルツなんだか判断不可能なやんジーテイストは鳴りを潜め、第2号にして枯れた味わいすら感じられる出来に落ち着きました。
これにはぼくも落胆が大きく、前回のレビューでは「枯れるにはまだ早いぞ!」と激励を送ったのですが、果たして第3号ではやんちゃぶりは復活しているのでしょうか。
結論から言うと、「MADURO」は前回の段階で“下ネタ好きのくたばり損ないが読む雑誌”から大きく舵を切り、聞く耳持たないというジジイの特権を生かし、とりあえずワケのわからない表現、喩えを使ってやんジー以外の読者を煙に巻こうというコンセプトに進路を変えたようです。
それがもっとも顕著だったのは、今号の第二特集とも言うべき、“100年語り継がれる今買うべき「祖父」の時計”というページ群で、たとえばリード文で「忘れられない形見になる時計を遺す」という殊勝な考えを述べつつも、
と、誰に向けてなんだか分からない本音を吐露。
そもそも、なぜ孫の代まで遺すのに時計がいいのかは“ガメやすい”から。君島家並みの“ドロまみれ、クソまみれ”の遺産相続争いを推奨しリードを結んだ。
また、ワケの分からないという意味では、フランクミューラーの複雑機構特盛りモデルを紹介する次のキャプション。
特集の終盤では、「学生運動」「公安」「ネトウヨ」なんかの言葉を使って政治すらやんジーアイテムの薬味にしようと試みるも、次の段落でさっそく「閑話休題」を「閑話及第」とケアレスミス。校正の甘さのみが目立つ結果に。
創刊号を機に鳴りを潜めたとはいえ、やっぱりやんジーは下ネタが好き。レギュラーの“転ばぬ先の長寿の杖”というページの今号のテーマは“口臭ケア”。波風を立たせない程度に、というか漢字にルビを振っときながらわざわざ括弧付きで「ちんこ」をインサート。老眼で字がかすむジジイにはこれぐらいデカいちんぽが見やすいのだろう。
最後に、今号で最もMADUROらしかった記事として、“やんちゃジジイのクルマ生活” というレギュラーページを取り上げたい。
「懐に優しく力もち、おしゃれで貫禄ある“金太郎”四駆」という惹句でベンツの四駆を紹介しており、中でも「フロントデフロック」「センターデフロック」「リアデフロック」という悪路を突破するための3つのメカニズムを次の比喩表現で称賛。
と持ち上げるだけ持ち上げ、重ねるだけ重ねておいて、次の段落では奈落に落とすのがMADURO流。そんな三段構造など知ったこっちゃないのである。
それにしても、言葉遊びとは言え、「インディアンデスロック」を持ち出すとは。この記事書いたライター、本当はファッション誌なんかではなくプロレス雑誌に行きたかったんじゃあ.....。