誰だ!恋人を相方と呼ぶのは①〜相方女にぶっかけ100連発を〜
2013年7月30日深夜1時過ぎ、TBSラジオ「JUNK 爆笑問題カーボーイ」を聴いてたら、コーナー「思っちゃったんだからしょうがない」にメール職人・年収5万さんの次のようなネタメールが読まれた。
「彼氏のことを“友達”と言って話す女は、別に好きでもないのに付き合っている女。彼氏のことを“相方”と呼ぶ女は、ブス」
笑いながら自分の膝を8万回ぐらい叩いた。以下はネタメール後の爆笑問題のやり取りを文字起こししたものである。
音源(31:30〜)もあるのでよろしければ。
太田「いるの? こんな女が」
田中「いや、いるんだよ、最近」
太田「相方って言うの? 彼氏のことを?」
田中「いや、だから逆もあるのかもよ。男の方が彼女のことを相方って言う場合もあるのかもわかんないだけど」
太田「漫才じゃないんだからね」
田中「相方ってけっこうね、好きなんだよ今、みんな。言いたがって」
太田「お笑いがそこまで浸透してきちゃってる」
田中「そうそうそうそう」
太田「相方って我々だってあんまり言わないですよね」
田中「言わない」
太田「相方って気がつくと言うようになってたけど、関西ですからね、相方って」
田中「相方は関西」
太田「相棒ですよね、こっちは」
田中「相棒なんだけど、こっちは。うん……、まぁKinki Kidsは言ってるけどね。相方って」
太田「相方って言ってるの」
田中「うん」
太田「完全にKinki Kidsはお笑いコンビ」
田中「要素は強いですからね、Kinki Kidsは。関西のノリでね」
太田「相方ね」
田中「けっこう言うんだよね。どうなんだろうね、CHAGEさんとかも言ってるのかな? ASKAさんのことを相方って(以下略)」
ネタメールのウケ方やKinki Kidsの名前を出してきたあたり、どうやら田中の方が「相方」に対して含むところがあるようだ。
それはさておき、人気ラジオ番組のパーソナリティ&メール職人がぼくの気持ちを代弁してくれたことが嬉しかった。
これで世の「相方」熱が少しでも治まってくれればいいが…。
ところが。
あれから1年と8ヵ月。配偶者や恋人のことを「相方」と呼ぶ風潮はまったく衰えを見せていない。逆に増えていると言っていいだろう。友人や同業者との会話の中、ブログ、フェイスブック、ツイッター、こんなとこにいるハズもないのに、相方。
このままでは「カミさん」「旦那」「彼氏彼女」と並んで相方という呼称が市民権を得てしまう。ぼくはそんな気持ちわりぃ世界に住むのは御免こうむるので、今回から数回に渡ってネガキャンペーンを張らせていただく。
原稿書く前に、ユーザーがどんな気持ちで使っているか、試しに自宅6畳間で声に出してみる。
あいかた。
ぼえええ。口から昨晩の日本酒が出た。
文字面、響き、ニュアンス、すべてに虫酸が走る。
匿名性を出しておきながら、こっちに「それがどんな関係の相手か知ってるんでしょ」的なコンセンサスを求めてきやがる。
知らねーよ!!
「うちの相方ってさぁ」って話振った相手が内心戸惑っていることぐらい気づけ! 相方だけじゃそいつが彼氏なんだか旦那なんだかセフレなんだかソフレなんだかわかんねーんだよ!!
そういえば、「相方」以前に盛んに使われていた言葉があったな。
「バカップル」だ。
TPOをわきまえず、二人でイチャイチャ、または四六時中ワケわかんないことで盛り上がっているカップルたちのことをそう呼んでいた。
芸能人でいえば、林家ペー&パー子。
相方ユーザーは、自分たちは林家ペー&パー子からいちばん遠い存在に思ってるんじゃないだろうか。
一緒だ、バーロ!!
気取っているかムキ出しにしているかの違いだけであって、周りが見えてないのは同じ。なまじ「相方」ユーザーはそれがおかしいことに無自覚なだけに余計タチが悪い。
大体、その業界でメシ食ってるわけでもないのにギョーカイ用語使うことが如何にダサいことか気づきそうなもんだけどなあ。
飲み会で「うゎ、さっむい〜」とか「今のスベってるスベってる」とか言ってくるブス(※美醜は関係なし)は殺しても構わないって法律、いつなったらできるんだ。
あと、最近アイドルも普通に使っている「撮れ高」も腹立つなあ。
際限がなくなりそうなので、今回はこの辺で締めるけど、「相方」は「さむい」「スベる」と同じ芸人さん用語。しかも関西の。それ以外の地方出身者がむやみに使うもんじゃない。
青森生まれのめぐっぺが万吉クンことを「相方」って呼んでもサマになんないでしょ。
どうせなら普段使っている関東弁(標準語)で、関西弁の「相方」に相当する「相棒」にしなさい。
本物の芸人である爆笑問題の二人も「関東は相棒」って言ってるんだし。
と思ったら、漫才ブームの頃、関東お笑い界を引っ張ったツービートの売れてない方が3年前に出した本のタイトルは、
「そりゃないよ、あーいぼう!」ってツッコミたくなるのはこっちだってーの、ジャンジャン!
(続く)