映画など

共犯者たちにはタバコがよく似合う(ドラマ『青い鳥』、映画『風立ちぬ』、アニメ『ルパン三世』より)

1997年10月に放送開始されたTBS系ドラマ『青い鳥』。当時中学生だったぼくはリアルタイムでこのドラマを見ていた。第2話終盤の場面に印象に残っているシーン、というより会話がある。 結婚以来、束縛する夫と自分を息子の高いオモチャにしか見ていない舅との…

交差する乃木坂46MVと名作映画①「ガールズルール」と『台風クラブ』

2013年7月3日にリリースされた乃木坂46の6枚目シングル「ガールズルール」のミュージックビデオ(以下、MV)は、新市長の意向で取り壊しが決まった学校のプールで女子生徒たちが市長や関係者と乱闘を繰り広げる、というドラマ仕立ての内容だ。 www.youtube.c…

noteに投稿した黒澤明作品に関する記事一覧

過去に読み物サイト「note」に投稿した黒澤明作品について書いた記事をリスト化しました。よろしければ。 2019年12月24日公開 「左卜全のクリスマススピーチ(映画『醜聞 スキャンダル』より)」note.com 記事中に登場する黒澤明作品関連人物→左卜全、志村喬…

ライトセーバーを捨てたルークと、卒業センターを断った生駒里奈

遠い昔、はるか彼方の銀河系で…。 20thシングルをもって乃木坂46からの卒業を発表した生駒里奈が、3月12日付の日刊スポーツにラストシングルのセンターポジションの打診を断っていたことを明かした。 秋元(康)先生は『生駒センターの卒業シングルを作りた…

パフォーマーとしての生駒里奈、と三船敏郎

ぼくが映画界でいちばん好きな俳優が、三船敏郎である。これは中学時代に黒澤映画にハマって以来、変わっていない。 三船の演技には(特に黒澤作品においては)、照れや遠慮がまったくない。 映画におけるルールやお約束などお構いなしに、走り、吠え、泣き…

エピソード46 君の名は希望

遠い昔、はるか彼方の銀河系で…。 秋田県由利本庄市に生まれた少女は歩けるようになった2〜3歳の頃から踊ることが好きだった。小学3年には地元のダンススクールでジャズダンスを習い始める。小学5年には学校のクラスでいじめにあい、ひとり放課後の図書館で…

ドラマ『高校教師』(1993年版)レビュー「第2話 嘆きの天使」

羽村先生の婚約者の浮気現場を目撃したあと、土砂降りのなか羽村先生の自宅前でいっぱい待ってた繭。 一転、次の日、羽村先生から受け取ったパン代のなかから自分の生まれた年と同じ「昭和50年」製の10円玉を見つけ、この表情。 「次第に彼女に振り回されて…

ドラマ『高校教師』(1993年版)レビュー「第1話 禁断の愛と知らずに」

「心配いらないよ。私が全部守ってあげるよ。守ってあげる!」 登校ラッシュの校庭で、生徒から愛の告白らしき宣言を受ける新任教師・羽村隆夫(真田広之)。 おそらく、出会いから30分も経っていないだろう。 期限切れの定期を駅係員に問いつめられていたと…

年越しにみる映画②文部省選定『一杯のかけそば』

一杯のかけそばを注文する母子三人。同情したのか、余らせてもしょうがないと思ったのか、丼に一玉半のそばを入れてやる店主(渡瀬恒彦)。 一杯のかけそばを気を使いあいながら食べる三人。 そこへそば屋が飼っている犬が物欲しそうにやってくる。 女将(市…

年越しにみる映画①萩原健一主演『渋滞』

事故後の原発のように四六時中ぷすぷすと毛穴から不満を発散させている男、ショーケン。 年の瀬、久しぶりの家族そろっての帰省であっても当然、その道中の陽気なこと! とはならない。 渋滞にハマって身動きとれない車内。その運転席にはショーケン。想像し…

渡瀬恒彦〜日本映画界最強の鍋奉行〜

秋分の日を過ぎ、スーパーにも鍋コーナーがぼちぼち立ち始めてきた今日この頃、日本映画界が誇る鍋奉行、渡瀬恒彦の魅力について紹介したい。 渡瀬恒彦といえば役者としての魅力は言わずもがなだが、荒くれ者や腕っ節自慢の役者だらけだった1970年代東映にあ…

細田守監督作『サマーウォーズ』の栄ばあちゃんは鎌倉の男だった!!

○ 1976年映画版「不毛地帯」に登場した鎌倉の男 ○ 1974年映画版「華麗なる一族」に登場した鎌倉の男 『サマーウォーズ』の栄ばあちゃんが関係各所に電話をするシーン 説明はあとで書く。

仁義なき戦い×幸福の黄色いハンカチ! 小説「幸福(しあわせ)の黒いランチジャー」(前編)

広島西刑務所。 大晦日前日の昼食後、雑居房202号室では、4人の受刑者たちが車座になって雑談に花を咲かせていた。 「いやぁ、食った食った。ムショのメシは不味いと聞いていたが、案外食えるもんじゃのぉ」 三日前に服役したばかりの江田省一(懲役5年)が…

唯一無二の声、三井弘次。

最近、魅力的な声の役者が少なくなった。昨年、大手ニュースサイトが「いい声の俳優ランキング」を発表したのだが、1位・大和田伸也、2位・玉木宏、3位・竹中直人という結果だった。たしかにこのお三方、いい声だと思う。渋くて低くて、女性なら声だけで…

【読書感想】天才・勝新太郎の表現力に脱帽!

原稿執筆の資料として図書館から借りてきた『偶然完全 勝新太郎伝』(田崎健太著、講談社刊)を読んでたら、勝新の天才性が垣間見える一節を見つけた。 それは、『週刊ポスト』編集部に在籍し、同誌が連載していた勝新の人生相談コーナーの担当編集者だった…

1/15発行「耳より通信」(爽風舎)掲載の映画コラム公開!

先月から、株式会社爽風舎発行している会報誌「耳より通信」に映画コラム「実録! 交代劇」を不定期連載させてもらっています。 通販 健康食品 金花堂 本来、会報誌は会員さんの特典のひとつであり、不特定多数に向けて公開するべきではないかも知れませんが…